森の旅―山里の釣りから〈3〉



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森の旅―山里の釣りから〈3〉

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上流で生きる人々の作法

大日本山林会の刊行誌「山林」に「山里紀行」の表題で連載した原稿の1990年から96年にかけてのもの。
多くの釣り人が「山里の釣りから」を読まれたと思う、そしてこの本はその15年後に出版されている。内山さんは群馬県上野村で遅れたムラの暮らしという都会から見方の誤りと、自然を支え、また自然に支えられながら暮らす村人の作法を見ることにより「豊かさ」という指標を考え直したのだろう。
連載モノなので短い文章が多く読みやすい。備忘録的に書き留める。
茶店
このムラの人間は、損得勘定だけで生きているんじゃないってことを村に来た人に知ってもらって、この村に来てよかったと思ってもらうことが村の価値を高めることになると、おふくろは思っている。懐かしい村にする。
悲しげ
昔の村人には都会を風下にみる風情があった。都会は下流の町にすぎない。村人には源流の村に暮らす人間としての自信があった。そしてその頃は自然も、もっともっと深く、美しかった。
村の労働
山村にはまだ活用されていないいろいろな価値が眠っている。中略 経済的な価値を卑小な価値だと言い放つことができるような、もっと大きく豊かな何かなのである。中略 そんな人々をまきこみながら、「どうだ山村は懐が深いだろう」と村人が高笑いするような山村を、私はときどき夢見ている。



日本経済評論社
森の列島(しま)に暮らす―森林ボランティアからの政策提言
哲学の冒険―生きることの意味を探して (平凡社ライブラリー (294))
「里」という思想 (新潮選書)
日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか (講談社現代新書)